みんなで星を見上げれば...

星を見ることを忘れてしまった人々の行く先に希望はあるのだろうか?新たな希望の地を求めて旅立ちの準備をすることにしました。よろしかったらお付き合いのほどよろしくお願いします。

思い出の名盤(7)

 今まで挙げてきたアルバムは、そのほとんどが私より少し上の世代がリアルタイムで聴けたもので、ビッグタイトル以外は日本での販売権が切れていて、そう簡単には入手できなかった。まして○根の片田舎である。今でこそ隣近所は水族館や銀山で有名だが、当時はレコード店が1件しかなかった。

 ところが、ある日、高校の通学路を少し外れた所に「輸入レコード店」ができたと同じパープル派“ネズ”君が情報をくれた。さっそくその日の帰りに行ってみると、ごく普通の民家で、玄関の引き戸をあけて入ると土間があり、その奥の畳部屋の上がり口に木製のBOXラック(もしかしたらダンボールだったかも)を横置きにしてレコードを並べただけのお店?があった。声を掛けると奥から若いお兄さんが出てきて、麦茶を出してくれた。店舗兼住居で奥さんと2人暮らしとの事であった。そこには見たこともないアーチストやLPがあり、珍しそうに見ていたが、何と言っても安かった。2ヶ月ガマンすれば1枚買えるくらいの値段だった。当然、日本語のライナーノートや歌詞カードなどはない。今ほど情報が簡単に入手できる時代ではなかったので、その2つは重要なアイテムだったが、お兄さんからの解説や、もう日本で販売していないものも取り寄せられるという話を聞き、当時、夜市で観たフィルムコンサートで衝撃を受けたオランダのバンド「FOCUS」はないかと尋ねたところ、探してくれるとの事だった。その時は「カセットテープ」のベスト版しか持っておらず、渇望していたLPだった。ファンの間では世界的にヒットした「悪魔の呪文」が入ってる2作目の「ムービングウェイブ」や「レインボーシアター」でのライブ版に人気が集まるが、私はこのアルバムこそが彼らの真骨頂であると思う。最近ようやく当時の映像が輸入DVDで見れるようになったが、このアルバムの曲のライブがメインになっているものが多かった。彼ら自身も気に入っていたようである。それを見たときレコードとライブの差をあまり感じなかった。やはりクラッシクをベースにロックしているミュージシャンはライブもうまい。リーダーでキーボード、フルートのタイスはクラッシク風アルバムもソロで出している。彼のヨ-デルは、まったく人間業とは思えないし、ギターフリークにはなんといってもヤン・アッカーマンの存在がたまらない。もともとモントローのジャズフェスティバルで名を上げた彼ら。その演奏は今も新鮮な驚きに満ちている。私が知っている世界的に売れた唯一のオランダロックグループである。

 その後、何度か通いつめ、買い漁っていた。まあ、小遣いもたかが知れているのでそんなに沢山買えたわけでもないが、ある時から店がずっと閉まったままになった。同じく良く通っていたネズ君に聞いてみると仕事が決まったので引っ越したそうだ。運よく最終日に行った彼は1枚タダでもったとの事。その後、何回目かの同窓会で昔同じ地学部の部長で、今は県内の少し離れた所で働いているN君から、「○○さんから、あの時はお世話になった、と伝えてくれといわれたよ。」と言われた。突然、あの輸入レコード屋のお兄さんの名前が出た。「何でお前が知っとるん?」と聞くと「今、オレの職場の近くでレントゲン技師をやっとるんじゃ。あの時は技師の職に空きがなくて、個人輸入で食いつないどったそうや。随分、助かったって言うとったよ。」お兄さんは、我々のことをずっと覚えていてくれたのである。最近、棚の整理をしたとき数えたら、あの時買ったレコードが結構な枚数あった。どうやら知らぬ間に人助けをしていたようだ。

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(2008/06/25)
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