みんなで星を見上げれば...

星を見ることを忘れてしまった人々の行く先に希望はあるのだろうか?新たな希望の地を求めて旅立ちの準備をすることにしました。よろしかったらお付き合いのほどよろしくお願いします。

この世の果てまでイッてチャッキリ その3

第4章 出発前夜

 いよいよ出発前日となった。およそ1年がかりで準備を済ませ、ほぼ予定通りに事を進めることができ、
軽い疲労感はあるものの精神的には満たされていた。
それでも前日となると多少の興奮は抑えきれないものである。

「旅行中の仕事割り振りと、家の用事も住ませたし今夜は少し早めに寝ましょう。
睡眠不足はお肌の敵ですものね。女性にとって星を趣味にすると夜遅いから大変なの。
いくら私が若いからって今のうちから気をつけてなくちゃ女王の座は守れないわね。
にしても、関空から飛行機が出るのは本当にありがたいわ。今回はゆっくり出かけられるわ。」

そして、いつもより早めにベッドに潜り込もうとしてた正にその時。
一本の電話が入った。

「あら、誰かしら?まあ、まだ早い時間だし、別にいいけど、、、。」

なにげに受話器を取った彼女は最初なにが起こっているのか判らなかった。
日常会話くらいなら10カ国語を扱える彼女であるが、どうやら相手はスペイン語を話しているようだ。
しばらく使っていなかったので2度ほど聞き返したが、その内容を理解したとき思わず受話器を落としそうになった。

それは彼女が予約した日食飛行機をチャーターした現地パタゴニアのツアーデスクのアサモア氏からだった。
(以下スペイン語を日本語に翻訳)
「ミスチャッキリ、マコトニ、モウシワケゴザイマセンガ、ジツハ、アナタガ、キジョウナサルヨテイノ、ヒコウキガ、ホンジツコショウシマシテ、、、、。」

「えっ!?」

「ニッショクトウジツ、フライトデキルカワカリマセン。。。。」

「な、なに?」

「ソレデヨウ、コチラモゼンリョクデ、タイショシマスガ、マンガイチノトキニソナエテ、チジョウデカンソクスル ジュンビヲ オネガイシマス。」

「えっ、今から?」

「ソレデハ、ゴキゲンヨヲ。」

「って、おいおい。地上で、って。三脚は入れてなかったし、防寒服だって野外用じゃないし、
もう荷物はカバンにギチギチに詰めちゃってるし、今から入れ替え!って。
せっかく用意した「ピタット君」の出番がないかも知れないって事?でも使うかも知れないって事?
もう、せめて1日早く言ってよ!!」

心地良いはずの睡眠時間は、積み込み重量を変数に持つ荷物の積み直し作業に置き換えられた。

翌朝、一睡もできないまま、なんとか荷造りをやり直し、家を出るときは、星見の徹夜明けとは明らかに違う疲労感に襲われていた。

そして、これから先、それ以上の困難が待ち受けている事など知る由もなかった。

(続く)
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